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ホーム > モノ作りの現場から > agari 東山風 #004



街でよく見かける「金物屋さん」。

スプレーや軍手、ビスから鍋まで売っているあの店です。
でも、僕はこの業種を始めるまで、実は一度も入ったことがありませんでした。
そんな方、意外に多いのでは?
今回は、ぼくが日頃お世話になっている金物屋、「菊屋」さんにお話を伺いました。




東山 いろんなモノを置かれていますが、
「金物屋さん」って呼んでいいんですよね。

菊屋さん そうね。昔は雑貨品を扱う店を荒物屋って言ってね。
うちの父は元々荒物屋で働いていて、
昭和35年に独立してこの店を創業したの。
その時はもう既に金物屋って呼んでたかな。
戦前は鍛冶屋さんがカマやノミなどの道具を
作って売ってたと思うのね。
それらを集めて売る店として金物屋が出来た。
戦後、一般の人の生活が変化するにつれて、
最初は包丁や鍋など金属製のモノを中心に、
日用品も扱うようになった。
その後、お客さんのニーズに合わせて、
すだれも、網戸も・・・・・・というように、
どんどん商品数が増えて、
今のようなスタイルになったのかな。

東山 僕にとって金物屋さんって言うと、
「職人のお客さんが多いな」っていうイメージですが。

菊屋さん 特にうちは8割以上が職人さんね。
建築資材も扱ってるからかしら。



東山 今はどれくらい商品数があるんですか?

菊屋さん 大体6000種類くらいかな。
店頭に出してないのもあるしね。

東山 そんなにあるんですか!だからか。
初めの頃ね、他の職人さん達は来店するなり
レジに向かっていくのが不思議だったんですよ。
必要なモノを店員さんに伝えて出してもらうこの仕組み。
「なんで自分で探さないんだろう?」ってね。

菊屋さん 現場の職人さんは一刻を争ってるしね。
おまけに通い慣れてない街の現場だったらなおさらよね。

東山 今は大型ホームセンターが続々と出来て、
一般のお客さんはそっちに行くことも多いかと思います。
でも、金物屋さんは商品知識が豊富で、
いろんな質問に答えてくれますよね。

菊屋さん 私たちは自分で仕入れて販売してるじゃない?
「今度出てきた新しい建築にはこの道具が使えるかも。」
とか考えて仕入れてる。
職人さん相手だから、新しい技術や
業界の動向にもついていかないと。
だから、どれも使い方から
それを使って出来上がるモノまで、
大体頭に入ってるわよ。
自分自身は作れないけどね。



東山 僕も始めた頃はよく金物屋さんに行っては
質問してました。
「この道具はどうやって使うのか?」とか。

菊屋さん 例えば、最近は墨壷とか
カートリッジ式に変わってきたでしょ。
説明できるようにメーカーに聞くのはもちろんだけど、
お客さんである職人さんにも
こちらからどんどん使い勝手とかを聞いてるの。
だから、金物屋はたくさんの情報を持ってるわよ。

東山 このHPを見る一般の方に向けて何かあれば。

菊屋さん 気軽に覗いてみてください。
色々あって、けっこう面白いですよ。
女の人も最初は入りづらいって方が多いんだけど、
一度来てからはリピーターになる方も多い。
ただ入って座って相談していく方もいるしね。

東山 これからも最新の情報を教えてください。
今日はありがとうございました。


有限会社 菊屋
所在地 川崎市高津区久地4丁目
取り扱い商品 建築 家庭金物 工具 塗料及び材料各種
ボルト・ナット 鉄材加工 電化製品等
Fax 044-812-5504

東山風 (1971生)
鉄をあつかう技術を幅広く持つ工房で修行。
その後、家具メーカーの企画開発部で試作・特注製作を担当する。
2002年に独立し、個人邸や店舗の金属を使った家具・什器を製作しています。



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