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清水 |
今回の展示会でスタンダードトレードさんが
出してくれたあの家具は、まさに現代手工業らしい
っていうか、まず形ありきじゃなくて、
まず製造工程ありきっていう(笑)。
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渡邊 |
そうそうそう。
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清水 |
で、結果としてデザインが後からついてきた。
けどカッコイイからいいじゃんっていう
その“開き直り”というか。
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渡邊 |
(笑)
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清水 |
あのー、いさぎいいですよね。カッコイイですよ。
あのテーブルと椅子。存在感が。
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渡邊 |
見た目に綺麗だとか、ただデザインがカッコイイ
というのを追い詰めると、やろうと思えば出来るよ。
で、そういうことをやっている人はいるじゃない、
いっぱい。
だから、そういうのはそういう人々に任せておいてさ。
こっちは製造者側からのデザインの歩みよりを
やっていこうよ。
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STANDARD TRADE. SHOP店内
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清水 |
まずデザインありき、まずイメージありきで
こっちからトンネル掘っていくじゃない。
でさぁ、それを実際に作るために製造側から、
つまり逆サイドから掘っていくじゃない。
で、そのトンネル、全然つながらない。
で、最後になってさ、しょうがないから、
強引につなげるじゃない。
でさぁ、その強引さが見えちゃうじゃない。
僕達は製造業の人間だから。
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渡邊 |
見えるよなぁ(笑)。
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清水 |
だったらさ、どっちかから
つらぬいて
掘れば、
綺麗なトンネル掘れるんだよね。
つまり、製造者だったから、
製造工程をよく知っているデザイナー、
もしくは、デザインをする製造者、ってことでしょ。
その両者で作っている現代手工業乃党ですよね。
前者が渡邊君で、後者が僕なんだけどさ。
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清水 |
僕そういう現場にいましたから、しばらくの間。
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渡邊 |
そんなつもりじゃなかったんだけど、とか言ってないで、
つらぬいて・・・・・
ほしいよね。
つまり、予算もっとくれとか、納期もっとくれとかさ、
説得するのも仕事だよね。
で、それが出来なかったら、愚痴るんでしょ。
カッコ悪いよね。
じゃあ、最初から製作可能な中で、
カッコイイデザイン出せばいいじゃんてね。
一製造者としての部分と、
一製造者ならではのデザイナーという両方の部分を
僕達は兼ね備えているじゃない。
だから、「やれ」っていわれれば「やるよー」
みたいな部分でアレも出来る、コレも出来るよ、
ってアドバイスもできるしね。
週に6日仕事してて週末めがけて働いてる
わけじゃないから、6日間楽しい方がいいから、
仕事に関して愚痴はないよ、自信はあるけど(笑)。
僕に対して、半信半疑で来るお客さんには
燃えるよね。すげぇ頑張れるんだ。
ほんとの馬鹿を見せてやるってね(笑)。
結果、お客さんが納得してくれて
スタンダードトレードを信じてよかったってなれば、
それでいいと思っているんだ。
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清水 |
詳しくはスタンダードトレードのホームページを見て下さい。
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目黒区五本木にある
STANDARD TRADE. SHOP
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渡邊謙一郎
1972年生まれ 横浜育ち。
神奈川大学工学部建築学科を卒業し品川職業技術訓練校木工技術科へ。
卒業後は(株)ユナイテッドパシフィックスに入社。工場をベースにして、当たり前の事を真面目にやることを教わる。
その後(株)日進装備にて特注家具製作を学び、技術とは生活に必要な事であり、その先にデザインがあることを学ぶ。
1998年春、千駄ヶ谷に特注家具製作所として、STANDARD TRADE.を設立。
2003年に目黒区五本木に本社移転及びショップをオープンさせる。
以後、デザイナーでもあり、職人でもある、またそのどちらにもかたよる事なく実直にものを作ること、製造業に従事している。
尊敬し続けられる先輩達、業種こそ違うが大切な友人達に囲まれ信頼している自慢のできるスタッフと共に休むことなく前に進んでいる。
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