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ホーム > モノ作りの現場から > EXIT METAL WORK SUPPLY 清水薫 #005


今回は、新興プラスチックス(株)の本社、
シート営業部 係長 増田昌弘さんに
お話をうかがいました。




清水 かなり前の話ですが、カラフルなアクリル板と
スチールのフレームで家具のシリーズを
作ってた時があったんですよ。
覚えていらっしゃいますか?

増田さん ええ、よく覚えていますよ。
確か、8年くらい前ですか?
私が入社したばかりの時でした。

清水 私も独立したばかりの時でした。
プラスチックという素材、まぁ、その時は
アクリル板でしたけど、
初めて本気で向き合いました。
「いろんな種類があるんだなぁ」と、
サンプルをいじっておりました(笑)。
プラスチックって本当にいろいろな種類というか、
様々なメーカーがあるような気がするんですけど、
鉄やガラスと比べて。

増田さん そうですね、アクリルであれば三菱レイヨンを筆頭に、
旭化成、住友化学、クラレ等ありますね。
塩化ビニール、まぁ、通称塩ビですと
タキロン、三菱樹脂、筒井プラスチック工業
といったところでしょうか。

清水 それぞれのプラスチックの種類の特長といいますか、
私達はどのように使い分けたらよいか、
教えてもらえますか?

増田さん アクリルと呼ばれるメタクリル樹脂は、
なんと言っても、その透明性の高さでしょうね。
その透明度はガラス以上です。
また加工性にも優れていて、看板、建材、
照明器具、家具、液晶テレビ、レンズ、光ファイバー
など様々な用途に使われているんです。

塩ビの特長は、そうですね、まずは安い、
そして薬品に強い。
さらに硬い製品から軟らかい製品まで
自在に加工できるということですかね。
薬品のタンクや水道のパイプ、電線の被覆もそうですね。

ポリカーボネートは非常に強いんです、衝撃に対して。
銃弾も通しません。
防弾ガラスはこのポリカーボネートを
サンドイッチしているんです。
そしてアクリルの次くらいに透明です。
ですから車両や航空機資材、道路標識、
さらには光ディスクなどにも使われています。

ABSは成型性が良くて、程々に丈夫であり、
あらゆる色を着色でき、またメッキも可能です。
硬質プラスチックの中で、最も注目されていて、
弱電、車両、OA機器などのパーツとして
使用されています。

あと、ポリアミド。
一般的にナイロンと言われていますが、
これは、機械的強度や耐摩耗性がとても強く、
キャスターのタイヤや、ローラー、
歯車として使われています。
自己潤滑性があり、金属の歯車のように油を
差す必要もないし、音も静かで、重量なんて
比べものにならないくらい軽いですからね。
日本ポリペンコという会社が主に供給しています。

清水 なんかもう、そんな話を聞いていると、
「ガラスの代わりとして・・・」
という感じではないですよね。
この多様に枝分かれして、
ガンガンに進化してきた歴史のすごみというか、
石油化学のパワーの象徴というか、
もう世の中の高度成長の発展そのものですよね。

増田さん だからこの仕事をしていておもしろいですよ。
携帯電話とかね、「あー、次はこうなんだー」とかね。
水族館の巨大水槽って、
あれもアクリルなんですけど、
あれはもう感動しましたよ(笑)。



清水 新興プラスチックスさんは、会社として、
どのように発展されてきたんですか?

増田さん 創業は明治30年です。当時は、べっ甲などで
洋服のボタンを作っていたらしいです。
昭和25年になって、三菱レイヨンの
アクリル事業の第1号代理店となり、
アクリルの販売を開始するんです。
それ以前にもアクリルという素材はあったんですが、
戦時中は戦闘機の風防ガラスとして使用されていて、
民間には販売してなかったらしいんですよ。

清水 スゴイ話ですね(笑)。

増田さん その後、日本の高度成長と共に、
いろんな種類のプラスチックが開発され、
そのたびに新しい会社ができて、
新しい商材が生まれて・・・、
で新興プラスチックスとしてはそのたびに
代理店になって多種のプラスチックスの商材を
販売してきたわけです。
今は、提携している素材メーカーは
1000社以上になっています。

清水 で、私のような者にまでも売って下さるのですね(笑)。

増田さん (笑)アクリル板や、塩ビ板、ポリカーボネート板
などの原板から、カットした物まで、
また、曲げ加工や接着された物、
印刷された物、成型された物まで、
ある程度数がまとまれば手配可能です。
つまり先程言ったほとんどすべてのプラスチック素材の
メーカーとお取引しているわけですが、また同時に、
それらを加工するほとんどすべての
製品、製造、加工業者とのつながりがありますから。




清水 ある意味、プラスチックに関して、
ドラえもんのポケットみたいですよね(笑)。

増田さん FAXやメールで、「こんな物が、これくらい欲しい」
とご相談いただければ対応しますよ。

清水 いやぁー、頼もしい限りです。
今後もよろしくお願いいたします(笑)、本当に!
で、話は変わるんですが、
いわゆる東南アジアや中国で製造されている
プラスチック製品というのは現在のところ
どうなんですか?

増田さん やっぱり今のところクオリティーがまだ良くないですね。
例えば、液晶モニターのすぐ後ろにあるアクリル板は、
今のところ世界で日本製のアクリル板だけしか
使われてないんですよ。
つまり、その透明度のクオリティーの問題なのですが・・・。
しかし、ブラジル、ロシア、インド、中国それぞれの
頭文字をとって「BRICs」と呼んでいるんですが、
このBRICsが今後急速に経済発展が
見込まれる国として注目されていて・・・。
例えば三菱レイヨンは今年
中国にアクリル製造工場を稼動させるんですよ。

清水 良質な中国製の三菱のアクリル板はいつ頃
日本に入ってくるんですか?

増田さん 分かりませんが、あくまでも中国国内で
消費されるであろうと聞いています。
2008年に北京オリンピック、
2010年に上海万博があるんです。
今、中国はそこに向けて製造業の質を
世界のトップレベルに上げようとしているんです。

清水 国力を世界に見せつけるためにですよね。

増田さん で、2010年が過ぎてしまうと、
それまでハイペースで生産してきた
良質な素材商品が余るので、
多量に国外に流出したりすれば
価格変動の可能性はあるかもしれませんね。

清水 2010年って、そんな先の話じゃないですよね。
ってゆうか、プラスチック素材に限らず、
金属や他の材料も多分そうなるでしょうね。

増田さん 日本国内の製造業にとっても
2010年は何かのターニングポイントになる
かもしれませんね。



新興プラスチックス 株式会社
所在地
(本社)
〒136-0076 東京都江東区南砂1-5-24
業務内容 プラスチック製品卸全般
FAX 03-3645-5322(シート事業部)
URL http://www.shinkopla.co.jp/
サガシモノ 新興プラスチックス(株)

清水薫 (1970生)
金属工房を経て、株式会社IDEE入社、IDEE WORKSHOPにて商品開発と製作を行う。
96年、EXIT METAL WORK SUPPLYを設立。
金属で物を作りながら考える事を中心に、家具・什器のデザイン、自社工房での製造、及び企業に対してのプロダクトデザインやマテリアルの開発等を行う。
2007年より既製品什器の製造・販売を開始。
メーカーを目指してみる。メーカーカタログサイト



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