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ホーム > モノ作りの現場から > EXIT METAL WORK SUPPLY 清水薫 #016




今回は近年に製作したものをちょっとまとめてみました。





今まで色々と金属を中心とした家具を作って
発表してきましたが、この時から(確か4年くらい前)、
TIME&STYLEさんに御世話になっております。
この時、厚いステンレスの板(6mm〜9mm)を曲げて、
表面をサンディングし、マットにして
小口はビンビンに研磨して仕上げているとゆう感じの家具を
実験的に製作してみました。
ステンレスは鉄のおよそ2倍くらい硬いので、
9mmのステンレスの板を曲げるために
20mm厚の鉄板を曲げられるという
200トンの加圧ができるプレスマシンで曲げてもらいました。
そのかいあってロケットランチャーの直撃にも耐えられそうな
家具ができてしまいました。



© kozo takayama


© kozo takayama

MANO(マーノ) というイタリア語で「手」を意味する
洋服のブランドの立ち上げに参加しました。
「ハンドメイドの良さを打ち出して行く」とゆうことで、
僕と勝田くんの「手」の写真を撮影されたのを覚えています。
勝田くんが全体の店舗デザインをして
僕が金物のディティールのデザインと製作をしました。
このカラクサを全部 たたいて作ったのですが、
数がもうハンパじゃなくて
作っても作ってもぜんぜん終わらないので
途中で倒れちゃおうかと企んでいたくらいでした。
カラクサの意匠を天井から引っ掛けて、ひっかけて、、、
床までつり下げました。
こういう「くりかえし」の意匠の金物をハンドメイドで作る時は
とても緊張します。
左右でほんの少しでも寸法の誤差があると
20ケつり下げた時点でその誤差が20倍になってるからです。
2mmの誤差が4cmですよ。
ダメでしよ、やっぱりそれじゃ、、、。



© kozo takayama

NUMBER NINE の東京コレクションのために
原寸の甲冑を作りました。
全部ではありませんが 一応 着ようと思えば
部分的には着れます。
ただし作ってみて分かったことですが、やっぱり重いです。
無謀にも刀もちゃんと刀鍛冶のように鉄を熱して叩いて
作ってみました。
「西洋甲冑武具事典」(柏書房)を見ながら製作したのですが、
作る方も着る方も 昔の人はすごいなぁと感心してしまいました。





国連から電話があって
ちょっと製作してほしいモノがあるとのこと、
何事かと思いながらも国連に打ち合わせに伺いました。
「アフリカは貧困と戦う」とメッセージが書かれた
大きなバナー(旗のようなもの)を展示するための方法を
考えて製作してほしいと依頼されました。
バナーの寸法が確か縦 3m x 横 7m という巨大なモノで
屋外の展示なので雨や風の事を考えると
そのまま立てるワケにもいかず、
サッカー選手のサインもいっぱい書かれているようなモノだったので、
セキュリティーの事も気にしつつ、、、で、こうなりました。
透明の部分(トップと側面)はポリカーボネイトです。
後で駐日代表の方から感謝状を頂いてしまい、
なんかうれしかったです。



© nacasa&partners

ヨウジ ヤマモトの京都バル店です。
インテリアデザインは近藤康夫デザイン事務所です。
ステンレスの厚板を使って 什器のデザインと製作をしました。
他に池袋店、名古屋店、博多店、台湾店の分も
製作させていただきました。
そしてアルミのタイルはこの京都店の時に
近藤康夫さんと共に開発したものです。
後でこのアルミのタイルは
エルデコのインターナショナルデザインアワードの床材部門で
日本ノミネート作品に選ばれてました。
ありがとうございました。



© kozo takayama

ヨウジ ヤマモト青山店のS/Sのインスタレーションとして
一時的に展示してました。
エントランス全体をパンチングメタルで覆って
中央に大きくロゴをいれるよう指示があり、
このようなモノを製作しました。
横の寸法が8m近くあったので
既存の窓枠に固定したかったのですが、
そうすると窓が掃除できないので、「じゃ可動か?」と思い
下にキャスターを付け、また可動なら軽いほうがいいので
パンチングメタルはアルミの2mmにしました。
パンチングメタルは角パイプをはさんで二重にして、
サンディングマットで仕上げました。
取付工事が真冬の深夜の
屋外だったので(確か2003年のお正月くらい)、
スッゲー寒かったです。







これはTIME&STYLE HOME (自由が丘店)で
前回発表した家具のつづきです。
毎回こういう展示会の時には
何か試験的な試みをしています。
この時はワーキングチェアのパーツを
オリジナルで製作してみました。
ベース部分のファイブスターをアルミ鋳造で作り、
ロッキング部分の可動パーツやキャスターを
オリジナル仕様でメーカーに別注しました。
ワーキングデスクの方も
PCのコードをいかに的確に整えるのかを考えて
コード用のレールやコードをしまうためのボックス等を
開発しました。
これらの開発を通じていろんな技術者や製造業の方々と
お知り合いになれた事がとても刺激になりました。





ハリーウィンストンのショウケースです。
写真では良く分からないのですが、
シルバーとゴールドのツートーンカラーで出来てます。
つまりホワイトブロンズのメッキで作った部分と
シンチュウゴールドメッキで作った部分とを
あとで合体させてます。(そのパーツが細くてさぁー)
下部のフライス加工っぽい所はフラットバーを
背面から溶接してます。
上部は引出しで、中に電飾が入っています。
ガラスは高輝度ガラスを使用しました。
形と機能を成立させるための作り方をシュミレーションしてて
気が狂うかと思うくらい大変でした。



© kozo takayama

NUMBER NINE のスタンドハンガーです。
デザインはLINE DESIGNです。
上にくっついている装飾はNYから送られて来た
すごい年期の入ったモノでした。
あまりにも風化とゆうか劣化とゆうのか、
つまりボロボロの状態で
(まぁ、そこがカッコイイところなんですが)
本当に溶接してくっつくのか?不安でした。
それ以外のところは普通に鉄の黒皮の丸棒で
製作しましたが、その「年期が入った感じ」を出すために
薬品をかけて腐食させたり、
また別の黒染めしたりと時間を早送りさせてみました。
本当に時間そのものを調整できたら
苦労しなくて済むんですけどね。



© shizuki obuchi

銀座 資生堂の赤いビルのためのクリスマスツリーです。
高さは3.5mくらいだったかな?
横にのびた棚のような腕を下から順々に挿して重ねていって、
自由に回転してレイアウトができるように作りました。
この棚のようなモノはスチールの2.3t の箱曲げで、
薄いながらも丈夫に作ったつもりだったのですが、
この蝋燭が大きくて、
また厚いガラスのコップに入っていたせいかとても重かったので、
一番下の棚がしなっているのが見えた時には
気絶しそうになりました。(もちろんすぐに直しましたが)






2003年の秋にTIME&STYLE 青山店で展示会をしました。
この時はステンレスだけで製作した家具と照明器具を発表しました。
僕はブランクーシーの「無限に続く柱」が好きで、
こんな感じでフロアーランプを作ろうと
フォルムだけは10年以上前からイメージしていました。
けど、製作の方法がピンとこなくて、
長い間 心の中でずーっと「保留」だったんです。
で、歯医者に行って口を開けて歯の治療をしてもらってる時に
なんか、作り方のイメージが思いついて、
で、作ってみたら 無事に成立しました。
このフロアーランプはつまり、そんな作り方で作ってます。






KAI という鉄板焼きレストランです。
インテリアデザインはTruk 5 design studioの沼谷さんです。
家具一式や装飾金物等の
ディテールのデザインと製作をしました。
現場がハワイだったのでコンテナで送ったのですが
そのためにエントランスのサッシ一式や、
高さ4.5m 長さ16mのビックウェイブのフレームも
すべてノックダウンにして「現地にて組立て」にしました。
さぁ組立てようと現地に行ったらローカルの工事の方が
一時中断していて何もできなかったので、
掃除だけして帰ってきました。
心配してましたがその2〜3ケ月後に
無事にオープンしてました。良かったです。



© kozo takayama


© kozo takayama

2004年の秋にTIME&STYLE 青山店で
現代手工業乃党の展示会をしました。
ソロ活動が続いた後だったので、
みんなでワイワイガヤガヤと楽しくテンパッてゆく感じが、
なんか、久しぶりでスッゲー面白かったんです。
この時 僕が発表したのは「青い鉄」シリーズでした。
鉄が焼けて出る青い色が好きで、
それにサンディングをして部分的に色を落として、
で、ツヤ消しのクリアーグレー(特注色)で仕上てます。
モダンなハンドメイドプロダクトってゆう漠然としたイメージを
具現化してみたくて、あーでもない、こーでもないと(笑)
いろいろやってました。



© kozo takayama


© kozo takayama

駒沢一丁目の角の2階にあるコマイチ&カフェです
店舗設計から家具や照明までデザインと製作をしました。
オーナーの方がとても日本人らしからぬ
大きな体格の男っぽい方だったので、
僕の心の中の隠しテーマは「オーバーサイズ」でした。
で、普通は板でゆう3x6尺の中で
なんとか収めようとするのですが、
この時は5x10尺の板を基本スパンにして考えていました。
だれも気づいてくれませんが、
壁面ソファー後ろのライトボックスのステンレスのフレームは、
6mの長さでつなぎ目なしで一発で作ってあります。
トラックに積んで、前に後ろに大きくはみ出したまま
R246を駒沢へ無茶してまで持って行ったんですから、
だれかその長さについて、つっこんでください。



© kozo takayama


© kozo takayama

JAM HOME MADE & ready made 東京店です。
店舗設計から什器のデザインをJAM HOME MADE
のデザイナーの増井さんと共に考えました。
金物はEXIT、木部はスタンダードトレードさん、
アクリルの部分はデリバリーワークスさんとゆう
現代手工業乃党の面々で製作しました。
また外壁と内壁に貼ってあるのは、
僕と立基建材工業(株)で共同開発した
わずか16mmのコンクリート平板の
「キツジプレート」(チャコール色)です。
同社が製作してくれたコンクリートのショウケースも
投入してます。
スッゲーヘビィな鋼鉄の壁も立てて、
しかも入口はどこにあるのか分かりませんから、、、
もう「超クールです ! 」。
他に京都店も製作させていただきました。



こんな素敵なモノを製作させていただく機会を与えてくださって、
クライアントの皆様 どうもありがとうございました。

また、いつも僕のモノ作りに協力してくださる皆様、
短い納期で、難しい注文なのにつきあってくださってありがとうございます。
あなたが良い材料やパーツを売ってくれるから、
あなたが正確に曲げてくれるから、
あなたが慎重にレーザーカットのインプットをしてくれるから、
あなたがキレイに塗装やメッキをしてくれるから、
あなたが丁寧に梱包して運んでくれるから、
おかげでこんな感じのモノ作りを続けてこれました。
ありがとうございます。
これからもよろしくお願いいたします。



清水薫 (1970生)
金属工房を経て、株式会社IDEE入社、IDEE WORKSHOPにて商品開発と製作を行う。
96年、EXIT METAL WORK SUPPLYを設立。
金属で物を作りながら考える事を中心に、家具・什器のデザイン、自社工房での製造、及び企業に対してのプロダクトデザインやマテリアルの開発等を行う。
2007年より既製品什器の製造・販売を開始。
メーカーを目指してみる。メーカーカタログサイト



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#068 2010.08 上海見聞録
#067 2010.07 香港見聞録
#066 2010.06 現代手工業展2010
#065 2010.05 展示会の準備 その2
#064 2010.04 展示会の準備 その1
#063 2010.03 展示会について
#062 2010.02 NPOについて
#061 2010.01 新年のご挨拶
#060 2009.12 星のや京都
#059 2009.11 先人達に学ぶ
#058 2009.10 ビルの壁面のアート
#057 2009.09 rooms 19
#056 2009.08 日本のモノ作りについて思うことを少々
#055 2009.07 ハイテクなモノ作り
#054 2009.06 部屋を彩るもの ホームアクセサリー展
#053 2009.03 ホームアクセサリーを作る その1
#052 2009.02 EXIT この春の開発
#051 2009.01 両テは強えのか!2009
#050 2008.12 EXIT 今年の開発
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