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ホーム > モノ作りの現場から > EXIT METAL WORK SUPPLY 清水薫 #063



今回は 今までやってきた展示会を振り返ってみたいと思います。


©Hiroaki Kurosawa

1996 Flastic (E&Y 青山)

独立した秋にやった 最初の展示会です。
デザインはボクと勝田隆夫、高橋ノリト。
製作はボクと末松貴久、勝田隆夫、
高橋ノリト、吉高神タクヤ。
蛍光色のアクリルにサンディングをかけたものと
細い角パイプで製作したパソコンデスクを
オフィスメーカーのPULSにプレゼンしたら
「パソコンって普通グレーだろぅ! 君パソコン見たことないの?」
と酷評され高橋君と二人でヘコんで会社に戻ると
偶然 別件でE&Yの中牟田さんが現れ
「何これ 超カッコいいじゃん ウチで発表しない?」
って話になり実現しました。
展示会の後 アップル社からポップでカラフルな
パソコンが販売されたので(偶然です)
とても良く売れて日経新聞にまで取材されました。
独立したばっかりで仕事がなかった時だったので
この家具シリーズが売れてくれたおかげで
何とか食いつなげました。



©Kozo Takayama
1997 Tokyo Designer's week (abode 青山)

デザインは勝田隆夫。
鉄のテーブルと光るパーテーションの製作はボクと末松貴久。
展示会を始める前夜のセッティング中に
何か不愉快なことがあったらしく
勝田君が「この展示会 バックレてもいいですか?」と言うので
次の日の朝(展示会初日に) 二人でトラックに乗って
会場に行きスタッフが呆然とする中
勝手に展示物を撤去してきたという前科があります(笑)
しかし 前夜に撮ったこの写真は その後
イタリアのデザイン誌DDN(デザイン デフィュージョン ニュース)
という雑誌に掲載されちゃったのですが、、、





©Kozo Takayama

1998 Tokyo Furniture (Ozone 新宿)

デザインはボク、末松貴久、勝田隆夫、
高橋ノリト、吉高神タクヤ、藤池ショウゴ。
製作は 全員でやりました。
飛び入り参加でE&Yの中牟田さんも一品 出してます。

展示会場でレセプションパーティーの準備をしてる時に
初老の男性から
「君たちって 何なの ? 」と聞かれたので
「鉄工所です」と答えると
「ヘーっ 凄いね ! 日本も面白くなってきたなぁ」
と言ってくれたので
「おじさん誰 ? 」と尋ねると
ポカーンとした顔をした後「名乗るほどの者ではありません」
と言ってすぐにどっかに行ってしまった。
後日 デザインの雑誌を見てたら
その人の写真が掲載されていて柳宗理っていう人だった。



©Kozo Takayama

1998 Tokyo Minimal Life (E&Y 青山)

デザインと製作は吉高神タクヤとボク。
小さなソファーにタイヤを付けた家具のシリーズ。
丸いテーブルはトミナガ ケイさん。
パーテーションや点滴のようなライトのシェードで
使われている生地はコンドームメーカーのオカモト(株)による
新素材サイバーフィルムです。



©Kozo Takayama

1998 U.M.E (Time&Style 自由が丘 )

デザインと製作はウメさんこと末松貴久。
構成主義的に組んだ鉄のサビた家具を発表する。
この時 サビを発生させるのに硝酸を使っていたので
目はチカチカするし 咳もひどかった。
人気のシリーズになってしまったので
工場はもう 対毒ガス用のマスクをして
近所の人々から怪しまれるしでもう大変でした。



©Kozo Takayama

1999 Erotic Brack (Ozone)

写真家であり陶芸作家の大淵静樹さんと
コラボレートした展示会。
デザインと製作はボク、末松貴久、勝田隆夫、
高橋ノリト、吉高神タクヤ、藤池ショウゴ。
「その色は黒ではなくエロティックブラック」というコンセプトの元
黒くてセクスィーな家具を発表しました。



©Kozo Takayama

1999 EXIT exhibition (EXIT 飯田橋)

東麻布から 飯田橋の大きな倉庫に引っ越してすぐの展示会。
末松貴久と藤池ショウゴが倉庫内に事務所を作って
その上を展示場にしてくれた。
(ショウゴがギックリ腰で救急車で運ばれたのはこの時か、、、)
デザインと製作はボク、末松貴久、勝田隆夫、
高橋ノリト、吉高神タクヤ、藤池ショウゴ。
この展示会のレセプションパーティーの後
みんなでビールかけをしました。



©Kozo Takayama

1999 Happening (Va Sara 代官山)

カプセルライトのJamo 2000 です。
デザインは高橋ノリト。
製作は照明メーカのマックスレイさんにお願いしました。
自分の工場でいろいろモノを作っていると
「何が作れて何が作れない」
っていうのがハッキリしてくるんです。
で、量産プロダクトならこんなポリカーボネイトの
三次元曲げのカバーとか出来るんだースゲー
って感動した一品です。
反響もハンパじゃなくて日本を越えて
アメリカやドイツ、スェーデンからも注文がきました。




2000 Happening (Maxray 中目黒)

マックスレイのために照明器具をデザインしました。
デザイナーは勝田隆夫、吉高神タクヤ、藤池ショウゴ、
三橋崇、佐々木一也。
この半分以上が 後で商品化されました。



©Kozo Takayama

2000 Tokyo Designers Block (Times24 代官山)

代官山のコインパーキングでの屋外展示。
全体のデザインは勝田隆夫、
未来の手術用のランプのような照明のデザインは三橋崇。
奥のソファーのデザインは佐々木一也。
製作と設営はボクと藤池ショウゴ。
たしか上のハプニングの展示期間とカブってて、
搬入とかセッティングとか大変でした。






2001 The Furniture (Time&Style 自由が丘)

デザインはボク 設計は鈴木正太郎。
製作はボク、藤池ショウゴ、青山コータ。
展示会の最終日にインテリアデザイナーの
近藤康夫さんが見に来てくれた。
分厚いステンレス板を曲げて作ったテーブルのトコで呼ばれて
「君 コレ作った人 ?」と聞かれ
「はい そうです」
「オレのこと知ってる?」
「はい 存じ上げております」
「他の家具は大したことないけど これは面白いね」
「、、、、、、、、、、、」
「今 Yohji Yamamotoのブティックをデザインしてるんだけど、
オレが注文したら こんな感じで什器を作ってくれんの?」
「 もちろんです、是非やらしてください 」
「じゃ やろう よろしく」ってその場で言われ
その後 Yohji Yamamotoの池袋店、京都店、名古屋店、
博多店、台北店と什器を製作するチャンスをいただきました。
ボクはYohji Yamamoto の大ファンだったし
それより ボクが「デザイン」というものに
興味を持つきっかけになったのはガキの頃に見た
近藤康夫さんがデザインした「コム デ ギャルソン NY店」
の写真だったのでもう 嬉しくて嬉しくて
平常心を保つのがいっぱいいっぱいでした。




2002 The Furniture (Time&Style 自由が丘)

前年の展示会の続きというコンセプト。
デザインはボク 設計は鈴木正太郎。
製作はボク、藤池ショウゴ、青山コータ。
木の天板はマスコーファクトリーさん、
ソファー等はグローの佐藤君、
ステンレスの板金などはエアロコンセプトの菅野さん
に依頼しました。
この時にデザインに理解を示してくれる
腕の良い職人さんを求めて
埼玉や静岡、和歌山、秋田等まで探しに行ってましたが
そこで見たのは日本の製造業が抱える
何ともいえない大きな不安でした。




2003 The furniture (Time&Style 青山)

前年のさらなる続きだけど
この時はフルメタルで「いっちゃった感じ」にしました。
デザインはボク。設計は鈴木正太郎。
製作はボクと青山コータ。
この時にボクは展示会場に(珍しく)長く居て
いろんな人の感想を聞いたのだが
「ボクがデザインもしたし 製作もした」と説明しても
信じてくれない人がいっぱいいたのがショックだった
デザインもするモノ作りの人はボクの周りには確かにいるのに
ちゃんと認識されていないんじゃないのか?
と強く思うようになってきた。



©Kozo Takayama

2004 現代手工業乃党 展示会 (Time&Style 青山)

「デザインもするし 職人のように製作もする」仲間と共に
現代手工業乃党を設立。
出展者はボク(金属)、
special source モリソン小林(全ての素材)、
savor 末松貴久(金属)、agari 東山風(金属)
Delivery Works 俵藤ひでと(アクリル)、
STANDARD TRADE 渡邊謙一郎(木工家具)。

最初ということもあり名刺代わりに
自分らしいモノをデザインして作って発表してください
とお願いしました。





©Kozo Takayama

2006 現代手工業乃党 展示会 (Ozone 新宿)

テーマは「装飾主義」。
アートデイレクター的な役割である党首をモリソンさんに交代。
出展者はspecial source モリソン小林、ボク、
savor 末松貴久、agari 東山風
Delivery Works 俵藤ひでと、
STANDERD TRADE 渡邊謙一郎

一つのモノを2社でコラボレートしたり、
何社かのグループで一つのシーンを作り上げてみました。



©Kozo Takayama

2007 現代手工業乃党 展示会 (Maxray 中目黒)

テーマは「照明展」。
出展者はspecial source モリソン小林、ボク、
savor 末松貴久、agari 東山風
Delivery Works 俵藤ひでと、
STANDERD TRADE 渡邊謙一郎。

ボクはそれまで自分の作るモノがハードな感じが多かったので
この時は女子っぽいモノを作ろうと決めたのですが
全然出来なくて(笑)、助けを求めたというか
コラボレートの相手としてhitin metals の佐藤江利子さん
studio MIRAの太田彩子さんに
一部デザインと製作を依頼して
ペンダントランプ等を発表しました。






2008 現代手工業乃党 展示会 (IID gallery 池尻)

テーマは「誰かのためのギフト&トロフィー展」。
党首を俵藤ひでと君に交代。
出展者はspecial source モリソン小林、
Notcho's Work Shop 木下悟(木工家具)
Truss Box 伊藤洋介(金属)、ボク、
Tower 室愛彦(椅子張り)、agari 東山風、
Delivery Works 俵藤ひでと、
hitin metals 佐藤江利子(金属)、
studio MIRA 太田彩子(金属)、
丸太石陶材(株) 大岩永政(大理石)

ボクは小さいプロダクトを避けて通ってきたので
かなり苦労しましたが
成長するイメージで「木のトロフィー」や
既存のトロフィーを少し加工して発表しました。






2009 現代手工業乃党 展示会 (IID gallery 池尻)

テーマは「部屋を彩るモノ ホームアクセサリー展」。
出展者はspecial source モリソン小林、中村ダイスケ、
Notcho's Work Shop 木下悟、Truss Box 伊藤洋介、
EXIT-MWS ボク、松本ケイ、渡邊コーヘイ、
Tower 室愛彦、agari 東山風
Delivery Works 俵藤ひでと、
井口産業(株)井口隆一郎(金属)、
hitin metals 佐藤江利子、studio MIRA 太田彩子
KNUT ceramic studio 小川由利子(陶磁器)、
丸太石陶材(株) 大岩永政。

この時ボクは旧約聖書に書いてある寸法に近い形の
メノラー(7本立てのキャンドルスタンド)や
檻のようなパーテーションを作りました。



次の展示会は5月の下旬ごろを予定しています。
どんな風にするかは現代手工業乃党のみんなでこれから協議して決めてゆきますが
これらの展示会を通じて「クリエイティブなモノ作り」という
これからの日本の製造業の生き方の一つの方法を探して行きたいと思います。


清水薫 (1970生)
金属工房を経て、株式会社IDEE入社、IDEE WORKSHOPにて商品開発と製作を行う。
96年、EXIT METAL WORK SUPPLYを設立。
金属で物を作りながら考える事を中心に、家具・什器のデザイン、自社工房での製造、及び企業に対してのプロダクトデザインやマテリアルの開発等を行う。
2007年より既製品什器の製造・販売を開始。
メーカーを目指してみる。メーカーカタログサイト



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#068 2010.08 上海見聞録
#067 2010.07 香港見聞録
#066 2010.06 現代手工業展2010
#065 2010.05 展示会の準備 その2
#064 2010.04 展示会の準備 その1
#063 2010.03 展示会について
#062 2010.02 NPOについて
#061 2010.01 新年のご挨拶
#060 2009.12 星のや京都
#059 2009.11 先人達に学ぶ
#058 2009.10 ビルの壁面のアート
#057 2009.09 rooms 19
#056 2009.08 日本のモノ作りについて思うことを少々
#055 2009.07 ハイテクなモノ作り
#054 2009.06 部屋を彩るもの ホームアクセサリー展
#053 2009.03 ホームアクセサリーを作る その1
#052 2009.02 EXIT この春の開発
#051 2009.01 両テは強えのか!2009
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#049 2008.11 井口産業の井口君
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