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ホーム > モノ作りの現場から > 井口産業 井口隆一郎 #004



今月は、試作の仕事でレーザーカットとR曲げがあったのでご紹介します。

注文はデザイナーのBradley Fraser さんでNotcho's workshopのNotchoさんに紹介していただきました。
ブラッドリーさんは携帯のデザインなどをしているプロダクトデザイナーで
最近は家具も色々と考案しているようです。
今回は、スツールの企画でプロトタイプを作ります。
図面データや絵を頂いて後に打合せで組みつけの方法や仕上げを決めて
見積もりが合った様なので発注となりました。


この機械で切り出しします。
パレットチェンジャー付きの最新です。

レーザーカットなどでいつもいつもお世話になっている
インスメタルさんで材料を切り出します。
こちらの会社では、データ入稿すればかなり複雑な形状
も美しく切り出してくれます。
材質も、鉄やステンレスに限らず色々と挑戦していて
木やアクリルなどもカットするし
今まで出来ないと思われていた薄くレーザーカットをする事や
三次元レーザーカットをやっています。
通常、板厚より細い物や小さい物は融けてしまうのですが
ガスの調整や出力などの色々な条件を研究する事で
可能にしていくのです。




それでは切って行きます。

映像が悪くて申し訳無いのですが
動きの速さは感じて頂けるかと思います。
これはかなり早いです。
実際、近くで見ていると思わず体がのけぞります。



切りあがった物を今度は内50Rにて曲げます。

曲げは、手作業の部分も多く
手間の掛かる作業でこの曲げ方は線押しといわれ
何度も少しづつずらして押していく事で
任意のRを作っていきます。
円錐状に曲げるときもこの方法が使われたりします。
職人技です。
機械頼みではできない事も
不屈の精神で可能にしていきます。

格好良いと思います。

鉄の業界でも職人のなり手は少なく
小さなお店がどんどん廃業していきます。

さびしいですね。なんとかしたいです。


完璧です。
そして最後に、Rを確認しながら微調整をしていきます。
先程切り出した別の組み付ける部材とあわせてみると
ビシッと決まりました。

気持ちよいです。




次には組み付けや塗装の作業が待っています。
順次、許される限りご紹介していきたいと思います。




注釈
パレットチェンジャー  切断母材を自動でレーザー加工機にセットする機械。夜間作業などを自動でやってくれる優れ物。
データ入稿 データはDXFが基本ですが複雑な物はイラストレータデータでもOKです。
円錐 通常、ホッパーと呼ばれています。


弱含み
どの品種も単価の下落は止まらないが多少の小幅になりつつある物もあるか?
実際の引き合いは少ない為、安値受注は散見される。
高炉メーカーの今後の出方が気になるところ。

井口隆一郎(1973生)
1996  東京造形大学 比較造形学科 卒業
1998  E&Yにて製作担当
2001  井口産業入社

現在 鋼材販売営業及び鋼管曲げ加工担当。
年に何回か発作的にモノ作りを始める二児の父。



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