
下の人が集まっているあたりから中に入れます。

かなり猫背ですね。

内側より腹部を見たところ。補強が入っています。

内側から見るとかなりの分割数になっているのが分かります。
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大仏造りは大きな造形物を金属で作るときに
今でもかなり有効な鋳造の工法ではないでしょうか。
制作方法を簡単に説明すると
原寸の模型を粘土で作って
それを元に粘土型を取って
模型か粘土型を削って隙間を作り
そこに材料を流し込み作ります。
実際の制作は分割や型の抜け具合・
材料の入り具合などかなり難しいのでしょうが
板金より厚く作りたいときには削りだすわけにもいかず、
これしか方法が無いのでは
と思うぐらい素晴らしい工法です。
鎌倉の大仏は青銅で出来ています。
他の大仏と比べて補修が少ないためか
屋外に設置されているので表面処理ができないのか
繋ぎ目が顕著に残っているので
どこで接いでいっているのが分かりやすいです。
パーツの大きさを測った所では
約600mmX600mmの型で分割しているようでした。
中から分割数を見てみると
縦に約16分割、肩から胴辺りで横に約16分割で
脚部の四段が倍の約32分割で
頭部の四段が半分の約8分割として
合計すると全部でなんと約288分割になります。
腹部などに大きなパーツがあるのを考慮に入れたとしても
250分割にはなると思います。
奈良の大仏は8回分けて流し込みをしたということで
その倍の分割になっていると言う事は
手数も倍になり継ぎ目の滑らかさを出すのも難しく
作るのは大変だったのではないでしょうか。
調べたところによると像高11.3mでしたから、
計算が合わないのでもしかすると
もっと分割が多いかもしれません。
実際この工法によって何かを作る時は
型の分割数を減らすことが一番のポイントになるでしょうし、
それによって仕上がりもかなり変わってくると思われます。
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