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ホーム > モノ作りの現場から > 井口産業 井口隆一郎 #017



先月の続きです。


組み立て後はこんな感じになりました。

まず、寸法が決まったのでシート面のパイプを加工していきます。
今回は二次元に曲げてから組み立ての時点で
多少のひねりを加えることにして
同じように七本を曲げる作業に入ります。
この際、少量でも仕入れるときに同メーカー同ロットである
ことを確認しなければなりません。
切断・穴明け・溶接などの加工はサイズさえ
範疇に収まっていれば問題がないのですが
曲げ加工の場合は材料も同じように
そろえないと曲がり方が変わってしまいます。
特にこの三次元ベンダーの場合は
トコロテンの様に押し出して作る手法になるので
材料の状態が大きく影響します。
メーカーが違ったりするとRが100mm以上
違ったりするので気をつけないといけません。
そんなことを注意しながらやるのですが
最終的には多少の手直しをしつつパーツをそろえます。


先端にキャップをつけて連結パーツで固定します。

シート面のパイプが出来上がる前に面を構成する為に
パイプを接続する方法を考えます。
今回はレーザーカットした板を横桟に溶接する事で
表面に痕が出ないようにする事にしました。
レーザーカットも注文してから2〜4日はかかってしまうので
前倒しで手配します。



この時点ではいまだ脚の形状を決めておらず、
安易に考えていましたが
今回はそれが仇となり作業は完ぺきに止まります。


脚部
一週間後、悩んだ末にこれでどうだと曲げてみます。
溶接個所を少なくしてパイプの長さを最短で
強度と座りを良くするように考えた形状です。
使っている三次元パイプベンダーは
最小芯Rが外径x3なので
使用パイプが25φなのでR75ですが
薄肉ですのでR110で考えると
一周巻いて高さは220mmとちょっと低いので
道中のRを多少いじって高さを出します。



乗せた雰囲気はなかなか良いのでは、、、。
結局ありがちな感じはしますが
形状的に気に入るものになってきました。
が、なかなか収まりが悪くまた悩み込みます。

どうなってしまうのでしょうか、、、、



きっと展示会までには完成されているので
楽しみにして頂ければと思います。



強含み横ばい
今月で鋼材のほぼ全品種値上げとなった。
ステンレスも追っかけ値上げとなっている。
多少の駆け込み需要もあったが仕事がないのは変わらない
と言わんばかりのメーカー主導の淡々とした値上げではあった。
在庫を抑えながらも値上げに向けて安い玉をそろえたいという
相反した仕入れバランスで多少の歯抜けも散見される。
価格転嫁で唱えは値上げたものの実際は
下をくぐっている流通も多いのでは。
スクラップの市況も反転し電炉メーカーも
弱気になってしまわないと良いのだが。

井口隆一郎(1973生)
1996  東京造形大学 比較造形学科 卒業
1998  E&Yにて製作担当
2001  井口産業入社

現在 鋼材販売営業及び鋼管曲げ加工担当。
年に何回か発作的にモノ作りを始める二児の父。



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