モノ作りの現場から(アーカイブ) | 読みモノ(アーカイブ) | 最新のコンテンツはこちらです
ホーム > モノ作りの現場から > 井口産業 井口隆一郎 #020



暦の上では秋になりました。
夏真っ盛りではありますが、心なしか湿気が引いてきているような気がします。
暑いのが苦手な私ではありますが、過ぎ去ってしまう夏を思うとさびしい気がいたします。
思い残すことがないように山へ海へ繰り出したいと思います。

そんな今年の夏、自由研究に長女の誕生日にあげるステンレスの箸を普段ならやらない鍛造で挑戦してみます。


ステンレスの丸棒は種類が多いですが
これは直棒と言われる物です。

子供用なのであまり重くしたくないですが
持ちやすさとき筋トレを兼ねて材料は7mmの丸棒を使ってみます。
まずは、適当な長さに切断してバリ取りしておきます。
子供用の箸は長さ150mm〜200mm位なので
持ち手も考えて450mm位でしょうか。


夏の鍛造は汗がすごいです。
ガス炉を借りて温めます。
かなり火力のあるガス炉ですが溶ける事はないらしいので
ひたすら柔らかくなるまで火を入れて
白っぽくなる位までやってみます。


思わず軍手でやってますがすっべてしまって
余計に疲れるので素手か皮手がお勧めです。

そして、ひたすら叩く叩く叩きます。
先細にするときには、四角にしてから徐々にやると
うまくいくと言われた気がするので
その通りにすると意外に早く出来ました。
とはいえ、ステンレスはすぐに冷えてしまうので大変です。


対称ではないですがこのぐらいが雰囲気
でしょうか?

左右を先細にして1膳分にしていきます。


ハンマーを使い分ける事で槌目や叩き具合を
調整します。
先細の部分はなるべく平坦にして持ち手の部分は
丸い頭のハンマーで凸凹にする事によって
掃除がしやすく持ちやすくしてみます。
持ち手はなるべく強く叩いて手に馴染むようにしてみました。


回しながら上からギロチンの刃を叩きます。

叩き終わったのでギロチンで切断します。


水で冷ますとすぐに錆色が出てきます。

ギロチンで切断したので手作り感が倍増しました。


#40前後の刃でガンガン削ります。

鍛造工程が終わったので次は研磨で形を整えます。
先端は鍛造のままでは清潔感がないので削って
綺麗にしてしまい成るべく細くする事で軽量化を図ります。


#80位でもディスク系の刃は綺麗になって
行くので助かります。

刃の番手を替えて面を作っていきます。
今更ですが、女の子のプレゼントには向いてない気がしてきました。


ほとんど出来上がりです。
先端がツルツルだと持ちにくそうなので少し凹みを付けてみます。



バフ研磨して最後はスコッチでぼかしました。
出来上がりはなかなか良いのですが
子供のしかも女の子の使う箸ではないですね。
使ってくれると良いのですが、、、。

ジリ安
全体的に弱気調ではあるがスクラップの下げ止まり感や
在庫調整に一定の目処が付きつつあるのと
中国の市況底入れが影響し盆明けには反転もありうる。
秋口からの値上げもアナウンスされていた高炉系品種の
値上げと相まって電炉系品種も底値を見れるか。
引き合い的には建築関連も多少の動きが感じられるので
年末にかけての景気持ち直しに期待したい。

井口隆一郎(1973生)
1996  東京造形大学 比較造形学科 卒業
1998  E&Yにて製作担当
2001  井口産業入社

現在 鋼材販売営業及び鋼管曲げ加工担当。
年に何回か発作的にモノ作りを始める二児の父。



#020 2010.08 ステンレスの箸
#019 2010.07 鋼材その11 鋼材の曲げ加工
#018 2010.06 現代手工業展 2010
#017 2010.05 パイプベンダーを使ってみよう その2
#016 2010.04 パイプベンダーを使ってみよう その1
#015 2010.03 鋼材その10 鋼板の切断
#014 2010.02 鋼材その9 プレーナ加工
#013 2010.01 鋼材その8 形鋼の加工
#012 2009.12 鋼材その7 材質
#011 2009.11 鋼材その6 棒鋼 と 完成した浮遊する庭
#010 2009.10 浮遊する庭
#009 2009.09 鋼材その5 鋼管
#008 2009.08 鎌倉の大仏
#007 2009.07 鋼材その4 続・形鋼
#006 2009.06 鋼材その3 形鋼
#005 2009.05 ハートランドビール
#004 2009.04 あるスツールの試作 その1
#003 2009.03 鋼材その2 続・鋼板
#002 2009.02 鋼材その1 鋼板
#001 2009.01 井口産業