モノ作りの現場から(アーカイブ) | 読みモノ(アーカイブ) | 最新のコンテンツはこちらです
ホーム > モノ作りの現場から > STANDARD TRADE. 渡邊謙一郎 #018




今回もまた母校でのお話。


僕は品川職業訓練校に入る前に横浜にある
神奈川大学工学部建築学科に四年間在籍し、そして卒業している。
先日、ある用事があって母校の西研究室を訪ねたのだが、
そしてまた、いろいろなことを考えた。

僕は自分の家を好きに建てたい!と思って建築家を志した。
建築を勉強して建築士になって
自分の家を自分で建てたいと思っていた。
大学にはいるとそこには刺激がいっぱいあって、
建築を学ぶことだけに集中はできなかった。
単位はなぜか人一倍早く順調に取得することができていたので、
時間を余らせてしまい、建築の勉強でもしてれば良かったのだが、
さんざん遊んでしまった。







でも、今となってはそれも今の自分には良かったのではないか?
と思っている。
建築だけに集中し、その建築の中で様々なことを学ぶのもひとつだが、
建築以外でも様々な経験することも、またひとつだと思っている。
幅の広い経験を積んだおかげでいったん建築から離れることができ、
そして木工の技術者になることができた。
そして今また建築と関わることになった。

つまり、さんざん遊んで建築をおろそかにした結果、
建築に対して興味が薄れ、建築から離れた。
だけれどもその後、木工の技術者となりまた建築に関わっている。
いまではデザインも含めて特注家具や内装の仕事をやっている。
建築に対して、家具という側面から関わっている。
離れたはずなのに不思議だ。
建築とは集積だと教わったのを思い出した。
大学時代に経験した様々なことは今の自分に何か役に立っている。
そう思うと仕事だけではなく様々な経験をすることは
人間的な幅をひろげる。
経験の幅の集積は必ず仕事にもどってくる。
そんなことを母校に帰って考えた。



そういえば、すばらしい人間になればサッカーがうまくなると
中学校のサッカー部の監督に教わったなぁ、
これも同じかな。



渡邊謙一郎 (1972生)
神奈川大学工学部建築学科を卒業後、品川職業技術訓練校木工技術科へ。
(株)ユナイテッドパシフィックス、(株)日進装備にて特注家具製作を学ぶ。
1998年春、千駄ヶ谷に特注家具製作所として STANDARD TRADE. を創立。
2000年冬、横浜に自社工場を設立。
2002年夏、東京都目黒区に事務所移転と共に有限会社スタンダードトレード設立。
2003年秋、目黒区五本木にオリジナルショップをオープンさせる。以後、個人住宅用の家具を中心にオフィス、店鋪等のデザイン設計施工、住宅のリフォームと、デザインと製作の両方の立場からスタッフと共に幅広く手掛けている。



#034 2007.08 結論
#033 2007.06 自分の使用する材料
#032 2007.05 椅子の修理・張り替え
#031 2007.04 建築パーツ
#030 2007.03 飯田水引
#029 2007.02 神戸の現場
#028 2007.01 床塗り
#027 2006.12 定番商品
#026 2006.11 小物製作
#025 2006.10 どうなっていくか
#024 2006.09 Bayon(バイヨン)
#023 2006.08 細部に手を入れる
#022 2006.07 継ぎ手と見た目とその工夫
#021 2006.06 細くなる材料
#020 2006.05 繰り返し繰り返し
#019 2006.04 家具はメンテナンスフリーではない
#018 2006.03 経験の幅
#017 2006.02 訓練校
#016 2006.01 シンプルに。
#015 2005.12 ビンテージオーディオの修復
#014 2005.11 修理から学ぶ
#013 2005.10 刃物から
#012 2005.09 家具へのアプローチ
#011 2005.08 木製フローリングの伸縮
#010 2005.07 なべぶた
#009 2005.06 わからない程度の調色
#008 2005.05 複製によってわかる事
#007 2005.04 家具から内装へ
#006 2005.03 手に入る材料と向き合う
#005 2005.02 正確な板材から
#004 2005.01 ドアノブプレート
#003 2004.12 木材塗装の退色について
#002 2004.11 special source モリソン小林
#001 2004.10 展示会