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ホーム > モノ作りの現場から > STANDARD TRADE. 渡邊謙一郎 #031



今回は住宅建築の仕事のことをお話し致します。



先日引き渡したこの2世帯住宅は
家具を含めて建築に関わる木製パーツ全てを
スタンダードトレードでデザイン、製作させていただきました。
僕が住宅全体のデザイン管理をしていた事もあって、
建築部材のひとつひとつ、ディテールまでこることができ、
様々なことが勉強になりました。



住宅建築のパーツをデザインしていくことで
様々な勉強ができたのですが、
一番勉強になったのは「見えない工夫」でした。
住宅を建てるのに必要な木部の仕上げ材を
全て楢材でやらせていただいたのですが、
本当に様々な形のパーツがありました。
建具、建具枠、欄間、階段踏み板、
上がり框、畳よせ、、、。




この様々なパーツには、必要寸法というのがあって、
各部材バラバラのサイズでした。
それをそのまま使うと本当にバランスがバラバラでうまくない。
今回は見える厚みは全て12ミリと設定したので、
仕上げには見えてこないサイズ調整、強度確保などの
工夫が本当に大変で、地味な作業でした。



ただ、表にはでてこない工夫を必死で考えていたので、
建築、住宅を建てることの奥行きの深さを
体感することができました。
一般的には表面ばかり評価されがちですが、
見えない工夫があちこちに施してあることがよくわかりました。



これは家具単体もまったく同じで、
シンプルな家具をつくっている僕は、
見えない工夫について技術を上げていかなければ
ならないことを再確認することになりました。


渡邊謙一郎 (1972生)
神奈川大学工学部建築学科を卒業後、品川職業技術訓練校木工技術科へ。
(株)ユナイテッドパシフィックス、(株)日進装備にて特注家具製作を学ぶ。
1998年春、千駄ヶ谷に特注家具製作所として STANDARD TRADE. を創立。
2000年冬、横浜に自社工場を設立。
2002年夏、東京都目黒区に事務所移転と共に有限会社スタンダードトレード設立。
2003年秋、目黒区五本木にオリジナルショップをオープンさせる。以後、個人住宅用の家具を中心にオフィス、店鋪等のデザイン設計施工、住宅のリフォームと、デザインと製作の両方の立場からスタッフと共に幅広く手掛けている。



#034 2007.08 結論
#033 2007.06 自分の使用する材料
#032 2007.05 椅子の修理・張り替え
#031 2007.04 建築パーツ
#030 2007.03 飯田水引
#029 2007.02 神戸の現場
#028 2007.01 床塗り
#027 2006.12 定番商品
#026 2006.11 小物製作
#025 2006.10 どうなっていくか
#024 2006.09 Bayon(バイヨン)
#023 2006.08 細部に手を入れる
#022 2006.07 継ぎ手と見た目とその工夫
#021 2006.06 細くなる材料
#020 2006.05 繰り返し繰り返し
#019 2006.04 家具はメンテナンスフリーではない
#018 2006.03 経験の幅
#017 2006.02 訓練校
#016 2006.01 シンプルに。
#015 2005.12 ビンテージオーディオの修復
#014 2005.11 修理から学ぶ
#013 2005.10 刃物から
#012 2005.09 家具へのアプローチ
#011 2005.08 木製フローリングの伸縮
#010 2005.07 なべぶた
#009 2005.06 わからない程度の調色
#008 2005.05 複製によってわかる事
#007 2005.04 家具から内装へ
#006 2005.03 手に入る材料と向き合う
#005 2005.02 正確な板材から
#004 2005.01 ドアノブプレート
#003 2004.12 木材塗装の退色について
#002 2004.11 special source モリソン小林
#001 2004.10 展示会