モノ作りの現場から(アーカイブ) | 読みモノ(アーカイブ) | 最新のコンテンツはこちらです
ホーム > 読みモノ > FACTORY GIRL ファクトリーガール > 小川由利子





暑い夏がきました。
セミの合唱、風鈴の音色、蚊取り線香の匂い、真っ青な空、夏野菜。
私は夏がとても好きです。


ここが美味しい和菓子屋さん、桃林堂青山店です。(店内)





先日まで桃林堂青山店にて陶3人展が行われました。
お忙しい中足を運んで頂きました皆様ありがとうございました。
暑い暑い一週間でした。

沖縄県立芸術大学卒業生による桃林堂での展示は
毎年行われています。
私は今回お誘い頂き、初めて参加させて頂きました。
ご一緒したのは、大学院時代の一年上の先輩
安川万里子さんと深堀知子さんです。
お二人とは一年間同じ部屋で制作を共にし、
彼女達の背中をみて過ごしてきました


小鉢とカップ きれいです。安川 作


レース模様もイッチンで描いています。安川 作


これがイッチンの道具です。


土器土で作った印鑑置き これもおしゃれだな〜 。安川 作


昨年のコラムでも紹介しましたが
安川万里子さんは福岡のご出身。人の創造力をのぞく
綺麗な青白磁はイッチン盛(ケーキのクリームを出すような技法)
で模様を描いています。
全体に模様が描かれているもので3時間位かかるそうです。
私も先日やってみましたが、とても真似できませんでした。
線一つろくに描けません。
落ちついた青白色の釉薬はどこか妖艶で
ずっと古くかあるヨーロッパの水辺様です。
薄く釉薬が掛かったものはより青が明るく、
濃いものは緑色に見えます。
そして土器土を使った蓋物や印鑑置き。
これは炭を入れて焼いています。
ざっくりとした表情、だけどスベスベしていて滑らかな感触。
不思議でした。


こう見えてふたものです。 深堀 作


マグカップも楽しそうです。深堀 作


かわいらしいお皿。深堀 作

そして深堀知子さんの仕事は、遊び。
鉄子の旅
以前からいくつか作品を観てきましたが、
毎回心くすぐるものを作ってきます。
オタクな言い方をすれば「あーこうきたか〜」といった感じです。

時間が止まってしまった小さな遊園地。
はたまた子供の頃に夢みたおとぎの世界が
陶器で表現されています。
組み合わせる色合いも私はとても好きで、
彼女の色彩感覚にセンスを感じます。


各種ふたもの。少々お神輿っぽくなりました。小川 作


空に浮かぶ船(ふたもの)小川 作


うさぎのふたもの 小川 作


本の絵のスープボール小川 作


東京タワーとスカイツリー 小川 作


箸置き 身近にあるものを描きました。小川 作

そして私は今回も染付の仕事です。
(白い器に呉須という顔料で絵を描くこと。)
蓋物を中心に作りました。あまり目立たなかったのですが
スープボウルはなかなか気に入っています。
カレーやサラダ、フルーツヨーグルト。
何を入れても使えそうな所がいいかな。


カリカリに乾いたら表面を削り出し模様を描きます。これはみかんの葉の部分。


模様が入りました。この後素焼きをします。



呉須を調合します。



呉須は擦れば擦る程発色がよくなります。時間短縮のため、両手で擦ってみました。


にわとりの箸置き。絵付けが終わったところ。


窯出し。今年は本当に暑かったです。


本焼きが終わったものに金銀彩をします。もう一度低い温度で金、銀を焼きつけます。

只今私は新しいゴスを作っています。
ただ、今回の実験は失敗。
来年の春には新しい色を形にして
皆様の前にお出しできたらと思っています。

今はただ好きなものや目に映った形を作っています。
そして今後はその時代に似合った染付の形、
ちょっと懐かしいもの。
そういったものを作りたいですね。

古染付の伝統的な色合いをもとに
現代の染付の姿を表現していけたらと思います。


*お知らせ*

コーヒー豆とコーヒーカップ展
2010.8.16(月)〜8.27(金)11:30 〜19:00

安達知亨・岩間亜樹・岡洋美・KNUT ceramic studio・佐藤牧子・柴田菜月
高橋絢子・高橋奈己・中田ナオト・野口あき子・長谷川泰子・深堀知子・
深谷望・ふくちあやこ・安川万里子 (出品作家)


堀口珈琲工房の選び抜かれたおいしい珈琲と作家たちのコーヒーカップが楽しめます!
珈琲にこだわりがある方は是非来て頂きたい展示会です!

詳しくはこちらをご覧ください↓↓
san-ai gallery


KNUT ceramic studio(クヌート セラミックスタジオ)小川由利子

桃林堂の夏のお菓子「スイカ」
2002 武蔵野美術大学 工芸工業デザイン学科 卒業
2004 沖縄県立芸術大学大学院 陶磁器専修 修了
2003 日本クラフト展 出品
2008 KNUT ceramic studio 設立

陶磁器で主にテーブルウェアーを制作。
KNUT(クヌート)としてリサイクル粘土を使用した器を展開。

MAIL yuriko@knut.jp
URL http://www.knut.jp/



#16 2010.07.05 タイルの町、多治見へ
#15 2010.05.28 陶器もリサイクル vol.2
#14 2010.04.05 陶器もリサイクル
#13 2010.02.15 炎の神様
#12 2010.01.12 鉄子の旅 熊本〜湯布院 編
#11 2009.12.08 小平工房見学会
#10 2009.11.19 藍色のかたち
#09 2009.10.13 nikottoというお店
#08 2009.09.01 京都の前田姉妹
#07 2009.08.15 喫茶店と旅行会社
#06 2009.07.27 沖縄でのはなし
#05 2009.06.08 グリーンを着飾る hitin metals × knut ceramic studio
#04 2009.04.01 やきもの のこと
#03 2009.03.01 人の創造力をのぞく
#02 2009.02.01 おばあちゃんの台所
#01 2009.01.01 はじまりのうつわ