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いつも工房にこもる毎日ですが、今月は余裕もあったのでソトに出て色々観てきました。


深堀さんと安川さん


階段に並ぶ作品たち


戸田さん作 裏に模様が描かれていて表からみるとまた違った模様にみえる不思議なガラス。


深堀さん作 人の部屋を覗くみたいでなんだか楽しい。3階建ての小物入れです。深堀さん作





深堀さん作 壁掛け


安川さん作


安川さん作 皿の上にやわらかい土を絞り、細い模様を描いています。その上から化粧をして、レース模様が落ち着いた雰囲気に。

2009年2月9日〜2月21日まで水天宮にある
SAN-AI GALLEY(三愛画廊)で行われていた
「 戸田晶子・深堀知子・安川万里子 展 」
に行ってきました。
戸田さんはガラス、深堀さんと安川さんは陶芸の作家さんです。
そして深堀さんと安川さんは、
沖縄県立芸大 大学院時代の先輩です。
私はいつも彼女達に背中を押され、
ゼンマイ仕掛けのおもちゃように走り出します。
(パシリとかじゃなくて、
やる気や力をもらっているっていう意味ですよ。)
ガラス作家の戸田さんは、
昨年同じギャラリーで展示をされていて
接点は何もないはずですが何故か遭遇?します。
今回はお会いできませんでしたが。

ふしぎなジャガイモのようなガラスと、
アンティークっぽい陶器と小さな人がでてきそうな器が並び
とても面白かったです。

深堀さんの今回のおススメは、
屋根から鳥かごなどがぶら下がっている
オブジェ(花器だったかな?)だそうです。
色をつける釉薬の成分は、ガラスと一緒なので
溶けるとモノ同士がくっついてしまうのですが、
釉薬をつける所や焼き方に工夫がされています。
深堀さんの作品にはひとつひとつに物語性をあり、
オブジェ的な要素をもった器といった感じです。
今回は3階建ての建物が小物入れになっていたり、
ハシゴや車輪が付いたエスプレッソカップなど、
とても目をひくものでした。
そして私は彼女の色使いがすきです。
独自の発想とセンスに、
今度は何が出てくるのかとわくわくします。
深堀さんの工房は熊本にあります。
いつもアベックラーメンをお土産に持ってきてくれます。
それがまた美味しいのです。

安川さんは、現在東京で作陶しています。
もともとは土器の研究をしていて、
やがて磁器の制作に入ります。
原料や窯についての知識が豊富で、
作品には器が本来もつ美しさが現れています。
私からみると作家というより研究者といった感じがします。
きれいで、ステキな人ですが陶芸オタクです。
政治家のような名刺を出され、そのギャップに驚かされます。
その安川さんは今、土もの(陶器)に取り組んでいます。
イギリスのおばあちゃん家からもってきたイメージ。
レース模様のかわいらしさと土と釉薬の色の渋さが、
暖かいアンティークな雰囲気をかもし出していました。

4月に高円寺にあるGALLY 工で展示があるそうです↓↓

2009年4月11日(土)〜4月18日(土)
「卯月 ひらく」 高橋朋子・東恩納美架・深堀知子・安川万里子 4人展

テーマは花。春が来るのが楽しみですね。
興味のある方は是非行ってみてください。
私も楽しみにしています!



加山又造 1970年 銅版画


三瀬夏之介 2008年 日本画

その他↓今月観てきた展示です。

寿ぎと幽玄の美−国宝雪松図と能面−
in三井記念美術館08年12/10〜09年1/24

三井記念美術館に初めて行きました。
何より建物がすごい。
内装も重みがありすばらしかったです。
面はひとつひとつの表情からその感情が伝わり、
これをつくった人はどんな顔をして作っていたのか
が気になりました。
ご一緒した方が、70年前に大事にしていた本に
今回展示されていた面が載っていたそうです。
いつか実物を観たいと想い、
その想いが叶ったことにとても感激されていました。
70年の想い・・・いいですね。
すばらしい。(その方の口癖でもあります)
その感動を少し分けていただきました。

加山又造 展 in国立新美術館 09年1/21〜3/2
三瀬夏之助 展 in 佐藤美術館 09年1/15〜2/22
以前はあまり興味がありませんでしたが、
日本画ってステキですね。
あと日本画って何か秩序があるのかと思いきや
結構自由な様です。
どちらの展示も迫力があり、そう静かな迫力。面白かったです。

ライト・[イン]サイト−拡張する光、変容する知覚
inオペラシティICC
08年12/6〜09年2/28
上手く言葉にできませんが、歩いたり飛んだりすると
光が反応したり、廻っているように見えたりと
不思議でした。
難しいことは分かりませんがただ楽しかったです。


人間って色々なことを想像したりそれをカタチにできたり、
改めて人間の持つ能力に感心しました。
錯覚・嗅覚・味覚・視覚など
やはり難しいことは分かりませんが、
何かから吸収したものを新しいカタチにできるとは
恵まれた生き物だなと感じます。
また作品をみると特に気に入ったものであればあるほど、
その人がどんな人で、どんな所で、
どんな生き方をしているのかと、とても気になります。
例えばただの白い茶碗でも作り手の想いや背景を知ると
それなりに見えきたり、価値が変わったりもします。
(知らなきゃよかったという例外もありますが。)
作品にその人(作り手)が見え隠れし、またそれをみる者、
使う者が自分の想いと重なることで
また新しいものが生まれます。

色んなものをみるってなかなか面白いですね。
そしてあまりみすぎると、とてつもない疲労におそわれます。


次回は、私の仕事を紹介したいと思います。



KNUT ceramic studio(クヌート セラミックスタジオ)小川由利子

2002 武蔵野美術大学 工芸工業デザイン学科 卒業
2004 沖縄県立芸術大学大学院 陶磁器専修 修了
2003 日本クラフト展 出品
2008 KNUT ceramic studio 設立

陶磁器で主にテーブルウェアーを制作。
KNUT(クヌート)としてリサイクル粘土を使用した器を展開。

MAIL yuriko@knut.jp
URL http://www.knut.jp/



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