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うながっぱは多治見市のイメージキャラクターです。多治見名物、おいしい焼きうなぎも堪能させて頂きました。


ちなみにこちらは私の地元、浦和のイメージキャラクターうなこ。うながっぱちゃんと少々似ています。

少し前になりますが4月の桜の頃、
knutふたりは岐阜県多治見市を訪れました。

ここは陶磁器製品の町。美濃焼で有名な町です。
美濃焼とは岐阜県南東部地方が、
かつて美濃の国と呼ばれていたことに由来し
ここで生産されている陶磁器のことを言います。
この辺りは良質の粘土に恵まれ、
平安時代からやきものが盛んだったそうです。
中でもタイルは生産高日本一を誇ります。
皆さんのご家庭で使われているお風呂やキッチン、
外壁タイルのほとんどはこの町で作られています。


丸美陶料Xの小川 兼護さん。タイルについてとても丁寧に説明してくださいました。

今回この多治見の町を案内してくださったのが
丸美陶料(株) の小川兼護さんです。
丸美陶料(株)は主にタイルの原料を作っています。


これがスプレーパウダー!

ここでまず小川さんが私達に見せてくれたのが
スプレーパウダー(粘土顆粒)というものです。
「この工場ではこのパウダーを作っています。
これを型に入れタイルを作ります。」
初めてみるパウダー状の原料に私たちは目を丸くしました。
手触りは、きめ細かくさらさらした感じ。
顆粒粉末の薬のようです。
何故、工業タイルは、あんなにも歪みなく
きれいにできるのだろうか・・・
という私たちの疑問はここで一気に解決されました。

このパウダーは乾式タイルの原料だそうです。
詳しい説明するとタイルの成形方法には
湿式と乾式という2つの作り方があります。
湿式タイルは私たちが器を作るのと同じで
水分を含んだ粘土から作ります。
味のある風合いがでるのはやはりこちらのようです。
乾式タイルは水分が少ない分歪みが少なくできるそうです。
私たちがよく目にする工業タイルは乾式で作られています。

そしてこのパウダーの作り方はまた面白いものでした。


様々な種類の原料。


山盛りです。


2階から原料を落とし入れます。


1階にミルポットがあり、原料を入れて一昼夜回します。


ミルポットで混ざったドロドロの液体は、川のように流れていきます。


tomoeちゃん興味津々です。


tomoeちゃん楽しそうです。


これが、噂のスプレードライヤー!この中で400〜600℃の熱風があてられ、ドロドロ土は一瞬にして水分7%程の顆粒粉になります。


パウダーとなって出てくるところ。出来たてホヤホヤです。


そのまま、トラックに落ちるようになっています。なるほど!


パウダーが袋に詰められました。これは乾式タイル工場へと運ばれます。

まずは大きなミルポットに原料と水を入れ、一昼夜回します。
そして粉砕され混ざりあったどろどろの液体を
熱風で乾かします。

そうしてできたのがスプレーパウダーです。
これがタイルの一番初めの原形となります。

その他にも丸美陶料(株)さんでは
ファインセラミックス原料の研究開発、生産もされています。
ファインセラミックスはコンピューターや携帯電話に
使われている半導体系の最先端技術にも使われています。
錆びない、電気を通すなどの利点から身近なものから
医療、電子機器と様々なものに使用されています。

前回ご紹介したヤマカ陶料さん、そして丸美陶料さん。
原料があってこそモノはかたちになります。
私たちは実際、目に見えるものに
価値をみてしまいがちですが
こういった工場の方々の陰の努力により、
今の豊かな生活が送れているのですね。
彼らは日本の鏡であり、誇りです。

実際にタイルを作る工場も追ってご紹介します。
お楽しみに!






小川 由利子 作「plate」


長谷川 智恵 作「pendant ligt」

現代手工業展にはお忙しい中、
お越しいただきありがとうございました。
私は「変形のパスタ皿を作りたい」。
ここから始まりました。
長谷川さんはリサイクル土での照明作りに挑戦しました。
皆様からの温かい励まし、アドバイスを糧に
今後も精進していきたいと思います。
今後とも宜しくお願い致します。




*お知しらせ*

「 陶三人展 」沖縄県立芸術大学卒業生三人による作陶展
安川 万里子・深堀 知子・小川 由利子

2010年7月20日(火)〜7月25日(日)
桃林堂
表参道B4出口徒歩2分 みずほ銀行となりです。
お近くにお越しの際は、是非お立ち寄り下さい!



KNUT ceramic studio(クヌート セラミックスタジオ)小川由利子

2002 武蔵野美術大学 工芸工業デザイン学科 卒業
2004 沖縄県立芸術大学大学院 陶磁器専修 修了
2003 日本クラフト展 出品
2008 KNUT ceramic studio 設立

陶磁器で主にテーブルウェアーを制作。
KNUT(クヌート)としてリサイクル粘土を使用した器を展開。

MAIL yuriko@knut.jp
URL http://www.knut.jp/



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