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ホーム > 読みモノ > めざせ!ロッキンオン アンコール 37. MANIC STREET PREACHERS




去年の11月でした、受け入れたくもない現実を突きつけられたのは。
1995年の2月から行方不明になっていた、
マニックスのギタリスト、リッチーエドワーズが死亡したと認定されたのです。

今からもうかれこれ18年も前の1991年、
自分の腕をカミソリの刃で「4REAL(俺たちは本気だ)」と切り刻んで17針も縫ったギタリストとして、
ラジオで紹介されていたのがきっかけで、僕はマニックスを聴くようになったのですが、
それから失踪するまでのわずか4年間で、リッチーが僕に問いかけたことへの答えを、
いなくなってもずっと待ち続けていたのですが、かなわぬものとなってしまいました。

リッチーがいなくなってから出したアルバム「EVERYTHING MUST GO」は、
彼らのキャリアの頂点とも言える傑作でした。
リッチーがいなくなってから、マニックスは本当の意味でのメジャーアーティストになった
と良く言われますがそうではありません。
「EVERYTHING MUST GO」の中核をなすのは、もちろん「A DESIGN FOR LIFE」も名曲ですが、
「NO SURFACE ALL FEELING」と「SMALL BLACK FLOWERS THAT GLOW IN THE SKY」なのです。
それはなぜなら、リッチーが書いた曲だからです。
僕は彼らと同年なので、今でも敬愛して良く聴いていますが、
今のマニックスがあるのは、あのリッチーとの4年間、
英国中がブリットポップという軽薄な音楽へと突き進んでいた頃に、
唯一彼らが、粗々しく突っ込んで来た純粋な魂の塊だったからでした。
「自由とは不安」彼らのメッセージの根底にある言葉です。
今とても大変な時代になっていますが、
18年も前からこんなことを言っているロックバンドの音楽を聴き続けてきた僕にとっては、
少しの動揺もありません。

「ささいな幸福感や物質的な豊かさが、一体何の役に立つのか、飼い馴らされたくせに。
the future is dead,fundamentally(基本的に未来は死んでいるのに)」

リッチーが死んだということになった、ただそれだけのこと。
そんなことは、もうずっと前からわかっていたこと。
覚悟を決めていたこと。


MANIC STREET PREACHERS
1991年インディーシーンに登場した彼らは、「2枚組のデビューアルバムをNo.1にして解散」宣言や
「4REAL」事件などで、一躍脚光を浴びて、
翌92年「GENERATION TEROLIST」でメジャーデビュー。
1位にはならなかったが、このアルバムを崇拝するファンは多い。
その後、「GOLD AGAINST THE SOUL」「THE HOLY BIBLE」を立て続けにリリース。
そして運命の95年2月リッチー失踪。
皮肉なことに、3人での再出発となった96年4枚目の「EVERYTHING MUST GO」が、
ブリットアワードなどの各賞を総なめにする大ヒットを記録する。
2007年の「SEND AWAY THE TIGERS」で通算8枚目のアルバムをリリースしているが、
残念なことに、「日本では完全にマイナーだけど実はけっこうメジャーなアーティスト」として、
なんとなく知っている人がいる程度の存在になってしまっている。
めざせロッキンオンを見てくれているみんなには、是非彼らのアルバムを聴いて欲しいです。
僕にとってのロックミュージックとは、「マニックスとともにあるもの」なのです。

(文&イラスト: special source モリソン小林)



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